前回のブログで、建設業許可の更新に必要な要件について少し触れたとおもいますが、基礎的な内容を今回確認しておきましょう。

①決算書の提出

建設業の許可の有効期限は5年間ですが、その間は毎年決算届を行政庁に呈して提出しておかなければなりません。

この決算届は事業年度が終了した日の4か月以内に提出する必要があります。

法人の場合は事業年度終了から2か月以内に法人税の申告、4か月以内に決算届の提出、と覚えておくといいですね。

 

②重要事項の変更時に変更届を提出すること

会社の商号や営業所の変更、資本金や役員や重要な従業員(支配人と呼びます)の選解任があったときには変更届を提出する必要があります。

特に、経営管理者や専任技術者、いわゆる令3条の使用人(各営業所の代表者など)に変更があったときには、2週間以内に変更届を提出することが義務づけられています。

 

③従業員を社会保険に加入させていること

法人企業であれば、すべての従業員を社会保険に加入させる義務があります。

実際には中小零細規模の企業はこのルールは守れていないところが多いというのが実情ですが、建設業を営む事業者に対しては監督官庁が厳しくチェックする傾向があることは理解しておく必要があります。

なお、ここでいう社会保険というのは健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険の4つのことです。

特に労災保険については建設業者にとってとても重要なものですから、毎年必ず労働保険料の申告を適切に行い、年度更新を欠かさないようにしましょう。

 

④常勤の経営管理責任者・専任技術者が欠けていないこと

建設業の許可を受ける際には、常勤の経営管理責任者、専任技術者がいることが絶対条件ですが、更新時にもこれらの人たちは常勤の社員として企業に所属していることが求められます。

具体的には、常勤社員であれば社会保険に必ず加入しているはずですから、彼らの被保険者証の写しなどを更新時に添付しなくてはなりません。

社会保険の被保険者証には、被保険者となった日時が記載されていますから、常勤者が欠けた期間があることが発覚した場合には建設業許可の更新に影響が出る可能性があります。

 

建設業の許可申請は自分でできる?

建設業の許可申請は、事業主の方ご自身が自力で手続きを行うことも決して不可能ではありません。

手続きを行う都道府県や国交省のウェブサイトを見れば許可を受けるために必要な手続きの流れは説明されていますし、法律の条文を実際の事例に即して理解できる方であれば不可能なほど困難な手続きではないと思います。

ただし、許可申請はお役所を相手に行う手続きですから、手続きは平日の昼間にアポイントを取って進める必要があります。

複雑な書類作成や役所窓口との交渉は、慣れない方にとってはストレスのたまる作業であるのは間違いないでしょう。

会計ソフトなどは昔と比べてとても便利なものが増え、簡単な確定申告であれば自力でやる事業者の方も増えていますが、役所の手続きだけは何十年も変わっていないというのが実際のところです。

実際、建設業の許可申請を受けているほとんどすべての事業者が行政書士などの専門家を利用しているのには、やはりそれだけの理由があるのです。

専門家に依頼した場合の費用

建設業許可申請の専門家というと第一には行政書士ですが、行政書士に申請手続きを依頼したときの費用は10万円から15万円程度が相場です。(新規取得の場合)

頑張れば自力でもできる作業なんだから高い!と感じるか、この程度の費用で全部任せられるなら安いかも…と感じるかは人それぞれだとは思いますが、建設業の許可申請を行うのはおそらく一生に1度か2度しかないことだと思います。

スピード重視かつ確実に許可手続きをスケジュール通りに終わらせたいと感じていらっしゃる経営者の方は、専門家に任せることも検討してみてもいいかもしれませんね。

 

まとめ

以上、建設業許可を受けるために必要な5つの資格要件について解説させていただきました。

建設業を営む方にとって、建設業許可を受けられるかどうかは死活問題となる重要な問題です。

本文で説明させていただいた5つの資格要件を満たすことができれば、法律上は問題なく許可申請を受けることができますが、実際に手続きを進める上ではさまざまなハードルがあります。

建設業の許可申請手続きを行う際には、行政書士などの専門家のアドバイスを受けることも検討してみてくださいね。